【ポーム・ダムール】チョコ+りんご=クセになる美味しさ
雑誌で見つけて、パッケージにひとめぼれ。
チョコレート色の紙箱にさんさんと輝くエメラルド色のりんご。
デザインが渋い。
さらに箱だけでなく、包み紙も金色でレトロで素敵なのです。
神戸 一番舘
なんでも、関西では有名なチョコレートとのこと。
関東育ちだから知らなかったよ!
でも大丈夫。こっちでも百貨店に売ってる。結構、売ってる。
神戸一番舘は、1971年創業の洋菓子店。
もう50年近く歴史あり。
ポーム・ダムールは、上品な甘さのりんごをチョコレートでコーティングした定番の一品です。
ポーム・ダムール、意味は“愛のりんご”。
味良し、見た目良し、歴史伝統あり!
これからも愛され続けること間違いナシ。
りんご+チョコ=クセになる美味しさ!
うすくパリっとコーティングされたチョコレートに、肉厚のりんごがゼリーのような食感。
チョコレートは甘さ控えめ。りんごは甘め。
2つが合わさって甘すぎず、苦すぎず、絶妙な味わい。なんというか、粋です。
これはクセになる美味しさ。
キャンディみたいに一粒一粒が包装されているから、一度にいくつも食べちゃうのは上品さに欠けるけど、なかなか止めらない。
冬限定のブランデー味もあります。
甘いもの苦手&お酒好きな人へのギフトに良い◎
ちょうど発売されてます!もう冬なのね・・・。
かわいいケースを発見!
定番のポーム・ダムールは箱入りだから、デザインが好きなのに捨てざるを得ない。食べ終わるたび、せつない気持ちになっていたけど・・・
りんご!スケルトン!!これは・・・ッ
かわいい!☆
”スケルトン”って、また懐かしい響き。
値段も箱と変わらない。これは・・・ッ買い・・・
グリーンは定番のプレーン味。
レッドは紅茶味。
楽天市場でチェックするなら↓
兵庫 一番舘 ポーム・ダムール のし・包装不可 |
スケルトンケースは、オフィシャルオンラインショップでのみの取り扱いのようです。
ポーム・ダムールはとにかく素敵
一度見たら忘れないパッケージデザイン。
地元神戸で愛され続ける洋菓子、ポーム・ダムール。
クセになる美味しさです。
『ハリネズミの願い』感想 私たちの不安
ある日、ハリネズミは窓辺に座ってどうぶつたちのことを考えながら、ふと「だれかを家に招待しよう」と思いつく。そこで手紙を書くことにした。
親愛なるどうぶつたちへ
ぼくの家にあそびに来るよう、キミたちみんなを招待します。
でも、だれも来なくてもだいじょうぶです。
★本屋大賞 翻訳小説部門 受賞
★キノベス!2017 第2位 (紀伊國屋書店スタッフのおすすめ本ランキング)
大人気~。
で、なんでこんなに話題になっているのか、考えてみた。
全然サラッと読めない
まず、表紙のハリネズミくんがとってもかわいい。物憂げな表情でこちらを見つめている。手に取ってパラパラめくると、いくつかのさし絵がある。どれもかわいい。イラストレーター、祖敷大輔さんによる。
「かわいいし、文章も読みやすそう」と思って読み始める人も多いだろう。
私もそうだった。
だけど読み進められない。きらいじゃないのに、続きを読む気にならない。
なぜ?
不安を描いた作品
理由は簡単。
この作品は、ハリネズミが抱く“不安”だけを描いているから。
ハリネズミくんがアレコレ考えて、想像して、落ち込んで、気を取り直して、でもまた考えて、想像して、落ち込んで、その繰り返し。
ものごとが一向に進まない。
手紙を書いたものの、だれにも出さない。
「ちょっと待てよ。えーっと、カタツムリとカメはどうやって家まで来るかなぁ。サイが来たらどうしようか、クマが来たら、ゾウが来たら、いや魚たちだって来るだろう、水を用意して、ケーキを用意して、あ、でも・・・」
心が抱く“不安”をときにかわいらしくユーモラスに、または哲学的に、ものすごくシビアに、とことん書き出した作品だ。
だから、読んでいると心がひっかかって、でもそれは気分の良いものではないからサラッと読み進められない。不安にはキリがないことを、からだは知っている。
共感したり、呆れたりする自分
たいていの人は、ハリネズミくんほどには不安を抱かないだろう。
さっきも書いたけど、不安にはキリがない。
いざ試してみたら、なんとかなるもの。想像とは違うことが起こるっていう現実も知っている。それに、アレコレ考える時間がそもそもなかったりする。
それでも、不安は誰でも抱く。
ハリネズミくんは1人でいる時間が多いから、不安を好き勝手に遊ばせる。
だから不安がどんどん大きくなる。
そんなハリネズミくんに共感し、呆れ、いとしく思う。それって、
自分の中のハリネズミくん(=不安のかたまり)との接し方と同じなのではないか。
『ハリネズミの願い』を読んで「あー、面白かった」という読後感はない。
これは、自分の中のハリネズミくんに気付くための物語。
気付き、いとしく思うための物語。
だとしたら、誰が読んでも救われる一冊だと思う。
アランの『幸福論』を読んでいる
アラン『幸福論』
なんだかんだ、何度も読み返している
『幸福論』は、フランス人哲学者アランがおよそ100年前、新聞に毎日書いていた哲学断章(プロポ)をまとめたもの。哲学断章といっても、専門用語はいっさい出てこない。今でいうならエッセイみたいな。だから仰々しい『幸福論』というタイトルに身構えて本を開くと、読みやすい文章におどろきます。
しかも、1章につき3,4ページという短さ。それが93章。どこでも気軽に読める。
幸福は意志、不幸は気分
ささいなことで感情が高ぶったり、小さな失敗をおおげさにとらえてその日はずっと憂鬱だったり。そういう不幸はすべて、気分のせいなんです。気分に流されっぱなしだと、そりゃあ落ち込むし楽しくない。アランは、シンプルかつ明快なことばでスパッと言い切ります。
悲しみはけっして高貴なものでもなければ、美しいものでも有益なものでもないと考えることから始めよう p196
ほんとうを言えば、上機嫌など存在しないのだ。気分というのは、正確に言えば、いつも悪いものなのだ。だから、幸福とはすべて、意志と自己克服とによるものである p314
礼儀、ほほえみ、上機嫌
プロポの中には、具体的な例を挙げているものもいくつか。
礼儀、ほほえみ、上機嫌など。
礼儀を大事にしている人。
だれに対してもほほえみを心がけている人。
細かいことは気にせずたいてい上機嫌な人。
そんな身近な人を思い出してみると、たしかに幸せそうだし、意志がある。良い意味で目立つし、魅力がある。
読みづらいと感じることもある
慣れるまでは、アランの文章は少し読みづらい。
専門用語はなく、日常的なことばを使っているけれど、文章の流れが把握しづらい部分がある。
そういうときは、なんとなく気になった章を何度かくりかえし読むと、見えてくる。見えてきたとき、「ほぉ!」と納得する。それが楽しい。
アランの言っているわかりやすい一文を抜き出して箇条書きにしたら、本1冊成り立つけれど、1章ずつ1章ずつ、まるごとわかるまで読む楽しみもこの本の醍醐味。
実はこの『幸福論』、学生時代に読んだときは、まったく入ってこなかった。
それだけ気分や情念にどっぷりと浸かっていて、幸福を意志してなかったんだろうな。
アランの言うことに深く納得できる人になれて良かった。