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完全教祖マニュアル/架神恭介 辰巳一世

これを読めば、誰でも教祖になれる☆

と、再三言ってくれるユーモア抜群の一冊。

面白かった!

本屋をうろうろしながら2,3冊気になる本を手に取り、最終的に、刺激的かつ為になりそうだったこの一冊を購入。

これを選んで正解でした。正解者に拍手!

 

タイトルの通り、教祖になるためのマニュアルという体裁。

読んでると、変に高ぶる。

 

教祖の成立要件は以下の二要素です。つまり、「なにか言う人」「それを信じる人」。そう、たったのふたつだけなのです。この時、「なにか言う人」が教祖となり、「それを信じる人」が信者となるわけです。

 

夫の発言を信じる従順な妻。

羽生結弦のコメントを信じる追っかけおばさん。

ヨドバシカメラ店員の発言を信じるカメラ好き。

同じ構図だよね?

 

宗教で大切なことは、それが正しいことかどうかではなく、人をハッピーにできるかどうかです。

 

人々をハッピーにするための思想や実践内容について、たくさん書かれてます。

 

日本人の無信仰者も「なんとなく霊的なもの」は感じています。ですが、彼らにはその「霊的な感じ」をどう表現すれば良いのか分かりません。宗教的知識がないために、それを語るボキャブラリーがないからです。ですから、そういった人にピンと来る言葉や概念を与えてあげれば「ああ、オレが今まで感じてたのはそういうことだったのか!」となるわけですね。

 

最近、ずっともやもやと考えていた不安をとある本が論理的に説明しているのを読み、「ああ、オレが今まで感じてたのはそういうことだったのか!」となった。霊的なものとは関係ないけど、そういう体験をするとその本の著者を信頼するよね。

 

人間は良いことをする時にも悪いことをする時にも、とにかく「理由」が必要だからです。「理由」のない行為はなんだか気持ち悪くって、たとえ善行でもやりたくないのです。私たちが無償のボランティアに抱くある種の気持ち悪さもこれに依るものでしょう。ですが、これが宗教ならどうでしょうか?宗教なら「教義」により、その「理由」を用意することができ、人々に素直な善行をさせることができるのです。

 

宗教は人々の不安や居心地の悪さに言葉(理由)を与え、行動を変化させ、合理的にハッピーにしてあげること、か。

 

ま、何に対しても疑り深いわたしは、自分自身を合理的にハッピーにするため、自分だけを信じることにする。

 

『完全教祖マニュアル』はこんな本

  • 高度なユーモアのおかげで変に高ぶる。
  • 宗教について無知な人のための入門書。
  • 宗教の本質的なことを垣間見ることができる。

 

とにかくユニーク。面白かったです!