ひきこもりから脱出する、自力で
こんな人に向けて書きました
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- ひきこもりである。
- ひきこもり気質がある。
- うつではないだろうけど、うつっぽい。
- 精神科に行ったことはないけど、カウンセリングに興味がある。
- 今の状態から脱出したい、自力で。
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わたしは約1年間、ひきこもりでした。
2015年はろくに働きもせず、1日中寝ていることもしばしば。
大袋のお菓子をアマゾンで購入して、ベッドの上で生活。
気持ちは焦っているけれど、体は一向に動かない。
ちなみに親がお金持ちだとか、不労所得がどうの、なんてことは一切ありません。
今は、外に出ない日はないし、週5で契約社員として働いています。
平凡な生活ですが、あの頃の自分とは見違えて、なんだかんだたのしく暮らしてます。友達と会えるようになったし、恋人もできました。
ひきこもりになる前も働いていましたが、その仕事を辞めてからは何もやる気が起こらず、日々自己否定の念にかられていました。
「外に出たくない」「誰とも会いたくない」と思っていたけど、それは本心ではなく、ただ逃げているだけでした。
わたしの場合、大した原因もなくひきこもりになってしまいましたが、それでもひきこもる人には必ず原因があります。もしくは、原因を考える気力もないほどの状態だったりします。
当時、なんとなく気持ちが前向きな日はスマホゲームをしたり、映画を見て感動してみたり、暇なので長編小説を読んでいました。ひきこもりにとって、それは趣味ではなく時間潰しです。
「このままじゃだめだ」って、わかってはいるんです。でも、何から始めればいいのかわからない。自分の現実と直結していない行動はすべて、時間潰しでしかありません。それも、心の隅ではわかっています。だから「こんな生活を続けながら、両親にご飯を食べさせてもらって、いったいわたしの存在って何だろう」と考えてしまいます。
なんだか当時を思い出して長々と書いてしまいましたが、今ひきこもっている人に読んでほしい(体験してほしい)本があり、今回はその紹介です。
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる セルフヘルプのためのワークブック
- 作者: スティーブン・C・ヘイズ,スペンサー・スミス,武藤 崇,原井 宏明,吉岡 昌子,岡嶋 美代
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2010/12/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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人生をバスに例えると、今は一時停止の状態
ひきこもり(焦りを感じている)(どうにかしたいと思っている)の方は、今の自分や生活に満足していません。でも、動き出せない。
“行動を抑える考え方”にとらわれているからです。
この本では、人生をバスに例えています。自分は運転手です。ひきこもりは、バスが一時停止している状態といえます。言葉を変えて、「体験の回避」とも表現しています。
「もしわたしが〇〇であれば、△△したい。でも、今のわたしは□□だから、△△できない」という考えで、体験を回避している。
とすれば当然、自分や生活に欠乏感を抱きますよね。生きている気がしない。いっそ何もしたくない。
これは、ひきこもりでなくても思い当たります。
あの時、ほんとうはあの人に声を掛けたかったけど、思いとどまってしまった。あの時、手を挙げていれば、代表に選ばれたかもしれない。
それは、自分のバスを発車せずに一時停止してしまったということなんです。
凝り固まった「自己否定感」をもう1人の自分でゆるめる
この本を通して、わたしの場合は「人の目や他人の気持ちを考えすぎていた」と確認できました。
かなり弱っていたときは、コンビニ店員さんの視線さえもしんどかった。自分で勝手に「あの人もわたしを見下している」と考えていました。そもそも店員さんが、お客さんのことをそこまで気にしているヒマなんてないですよね。会ったばかりの人の性格を知る由もないし。
でも、自己否定の沼のなかにいると、こういう考え方を招きます。
対処法としては、その考えに自分が同化せずに、その考えを何の感情も持たずに眺める自分を持つこと。考え方のクセが凝り固まっていると、自己否定的な考えが生じたときに、その考えを厚塗りするかのようにもうひとつ自己否定的な考えを持ち出したりします。
それがまさに、自己否定の沼のなかにいるという状態。
だから、一度生じた考えをジャッジしないで、ただ眺める。
たとえば「わたしは今、店員さんに見下されている、と思っている自分を認識している」って感じ。
よくわからないところは飛ばしてた
読み始めはなんだか新しい感覚で、うさんくさくて、よくわからない部分も多かったです。たまに好きな文章もありましたけど。
なんとなく抵抗のある項目は、だまされたと思ってやってみても良いし、ちょっとくらい飛ばしても問題ないと思います。わたしはいまだに未読の箇所があります。
ひきこもりは内面と向き合う力がある
ひきこもりで弱っていた時期には、精神科にかかることも考えました。でも知人に紹介してもらったこの本に出合い、セルフヘルプしました。そのため、自力で改善したい人には、とくにおすすめできます。読み進める行為は、カウンセリングを受けていることと同じ体験だと思います。
ほんとうはどうしたいのか、それがわかっているのは、やっぱり自分しかいません。
ひきこもりの方は、内面と向き合う力があります。それって、ひとつの能力です。落ち込んでいるときはわたしも自覚がありませんでしたが、自分と向き合う力は、外からはわからないけど、人に自慢できるほどの能力だと思います。
時間のある方は、この本と一緒にセルフヘルプしてみてはいかがでしょうか。
けっこう量があるので、時間をかけてマイペースに進めばOKです。
運転手として、バスを一時停止した状態を続けたいのか?
素朴に、問いかけてみてください。
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる セルフヘルプのためのワークブック
- 作者: スティーブン・C・ヘイズ,スペンサー・スミス,武藤 崇,原井 宏明,吉岡 昌子,岡嶋 美代
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2010/12/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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