【映画レビュー】『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』
こんなときにオススメ
- ツウな映画を観たいとき
- 古き良き音楽を聴きたいとき
- お酒飲みながらグダグダしたいとき
- 映画のなかの猫を愛でたいとき
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』
舞台は、60年代アメリカ。実在したライブハウスでの演奏シーンから始まります。売れないフォークシンガーの1週間をけだるく、おかしく、せつなく切り取ったロードムービーです。コメディといえば、コメディ。
ルーウィン・ディビス(オスカー・アイザック)
まず、主人公がろくでなし。劇的な出来事は起こらないけど、彼はちょっとした不運が重なり八方ふさがりになっていく。でも、ほとんどが自分の蒔いた種で。同情するより、笑ってしまう。ここがコメディたる所以。
ちなみに、オスカー・アイザックは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『X-MEN:アポカリプス』などに出演する実力派で、『インサイド・ルーウィン・ディビス』が出世作。
主人公の歌は必聴
映画の冒頭、ライブハウスのステージ上で彼は、アコースティックギターを弾きながら歌っている。それを最初に聴いている以上、彼がどんなにろくでなしでも嫌いになれない。上手い。わたしは平成生まれなのでフォークソングは身近な存在じゃないけど、グッと引き込まれるものがありました。
彼が歌うシーンは、冒頭に限らず各所に散りばめられています。だから、起伏に富んだストーリーがなくても飽きずに見続けられる。音楽がすきで、時に人間性を置き去りにして音楽が力を持つことを知っている人は、特に。
抑制の効いた映画
わたしは、ただ興味のある映画を観て「よかったなぁ~」「あんまりハマらなかったなぁ~」程度の感想で満足するタイプです。監督や役者には、それほど思い入れはありません。すきな監督はいるけど、熱く語れるほどではないです。
この映画、女の子はジーン(キャリー・マリガン『17歳の肖像』『華麗なるギャツビー』などに出演)しか出てきません。その他にかわいい出演者といったら、猫。端正な顔の猫。
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』は、説明をそぎ落とした映画です。会話も多くないし、極端に無口な人が絶妙なスパイスで登場したりします。登場人物の表情や、それこそ音楽によって各シーンの空気を感じとる。それが楽しい。おもしろい。飽きない。こういう映画って、タイミング良く観ると、とっても沁みます。「これこれ!こういうのが観たかったんだ~」って。
最後に
昨日、BSで放送していたので観ました。2013年の公開時に1度観てすきになり、サントラまで手に入れたのですが、久しぶりに観たら改めて良い映画だと思いました。1人でひっそり観てほしい映画です。沁みますよ~。
1曲目は必聴。
実はあのジャスティン・ティンバーレイクも出演し、歌ってる。
- アーティスト: サントラ,クリス・タイル,ナンシー・ブレイク,オスカー・アイザック,ボブ・ディラン,デイヴ・ヴァン・ロンク,オスカー・アイザック&マーカス・マムフォード,スターク・サンズ with パンチ・ブラザーズ,キャリー・マリガン&スターク・サンズジャスティン・ティンバーレイク,オスカー・アイザック&アダム・ドライバージャスティン・ティンバーレイク,ザ・ダウン・ヒル・ストラグラーズ with ジョン・コーエン
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2014/01/15
- メディア: CD
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