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通りすがり

澄み渡った空に、少し不釣り合いな乾いた空気。

冬の訪れをこれでもかと感じさせる昼下がりに、保育園のバスがマンションの前に停まった。駆け足で近付くママ。

バスのドアが開く。エプロン姿の保育士に手を引かれた、髪を2つに結った女の子が出てくる。保育士とママはほほえみながら手を振り合っているが、女の子はバスの階段を真剣に見つめながら、今まさに下ろうとしている。